2≫ 中国での法人設立の流れ

 

ここでは深セン市南山区での貸しオフィスに外資系独資の貿易会社を登記する際の流れに関して書かせて頂きます。

 

なぜこの様な具体的な例を書くかと言いますと中国での法人設立に関するルールは基本的にはどこでも一緒なのですが、場所により若干の違いが出ているため実際の例をあげました。

 

まず出資方となる会社の登記簿謄本や決算書等の書類(中国語版)を公証という中国の政府機関が正式書類と認めるための認証手続きを行う必要があります。

 

出資方が日本国内の会社であれば日本語の書類を翻訳会社で中国語に訳し日本の外務省と中国大使館で公証手続きが必要です。

 

出資方が香港の会社ですと元々の資料が中国語と英語で作成されているため翻訳の必要がありません。また公証の手続きも香港内の数多くの弁護士事務所が対応可能です。

 

 

また中国では一つの住所に一つの会社しか登記出来ませんので会社登記を行う実際のオフィスを契約しておく必要があります。

 

ここまでの準備が出来た後に会社登記の手続きに入ります。

 

1.市場監督管理局(元の工商局)にて法人名の登録及び組織機構番号の仮申請

 

2.貿易工業局にて会社設立申請

 

3.市場監督管理局にて仮の営業許可証を取得

 

4.公安局での会社の印鑑申請

 

5.市場監督管理局にて組織機構番号の正式申請

 

6.国税局・地方税務局での登録

 

7.外貨管理局への登録

 

8.法人銀行口座の開設

 

9.財政局にて財政登記証の取得

 

10.資本金の入金

 

11.会計事務所による資本金の入金証明書取得

 

12.市場監督管理局にて正式の営業許可書を取得

 

13.貿易工業局にて輸出入業者としての登録

 

14.通関にて通関登記証の取得

 

15.外貨管理局にて外貨取り扱いの申請

 

16.通関にて電子申告の取り扱い申請

 

17.検疫局にて検疫検査証の取得

 

手順に関しては多少前後する場合もありますが大まかにはこの様な流れになります。各項目の詳細説明は割愛させて頂きましたが、これらの流れを経て外資系独資の貿易会社が設立されます。

 

また事務所の内装工事をする場合には工事前に消防局へ許可申請を行い、内装工事完了後にも消防局からの検査がありますが、申請件数が多い事から検査は抽選で決めるという方法が取られています。