4≫ 使い勝手の良い香港の地場銀行

 

香港で法人を設立して事業活動を行えば必ずお金のやり取りが発生します。ゆえに香港で銀行口座を開く事になりますが、ここでは香港の地場銀行であるHANG SENG BANK(恒生銀行)を例に地場銀行のメリットに関してご説明します。

 

まず日本の銀行では外貨口座を開く場合、一つの通貨に対して一つの口座アカウント(番号)を開設する必要があります。ゆえに顧客との決済通過が米ドルやユーロといった外貨の場合、客先へ通知する口座情報を決済通貨に合わせて使い分けなければなりません

 

しかし香港の地場銀行の場合あらゆる通貨が一つのアカウントで管理でき、自社だけでなく顧客にも面倒をかけなくて済みます。

 

また両替の際の手数料が安い(TTS(売りレート)とTTB(買いレート)の差が小さい)というメリットがあります。日本国内だけの取引であれば為替差損を気にする事はありませんが香港法人での取引となると日本円も使えますが、香港ドルや米ドルがよく決済通貨として使われます

 

そうなると顧客からの支払いは米ドルで日本への支払いは日本円で、という状況が日常的に発生します。ゆえに為替の動向をチェックしておく必要があるわけです。顧客から支払ってもらった米ドルをどのタイミングで日本円に両替するのか、タイミングによっては10万米ドルが1000万円にも900万円にもなってしまいます

 

両替の手数料は外貨決済を扱う企業にとっては非常に重要な項目です。ゆえに手数料の安い地場銀行は非常にメリットがあるわけです。また両替の手続きはインターネットバンキングで出来ますので日本に居ながらにして操作できます。

 

その他の利点としては、国際貿易の際の信用状取引に使われる信用状(L/C(LETTER OF CREDIT))の発行が日本の銀行に比べ容易に出来るという事が挙げられます。これも国際取引を進めていくために必要な利便性となります。

 

この様に香港の地場銀行は国際取引のサポートに慣れているため非常に使い勝手が良いサービスが整っています。

 

あえて欠点をあげるとすれば窓口やインターネットバンキングが英語と中国語しか通じないところかと思います。しかしインターネットバンキングの操作方法は日本の銀行で使った事のある方なら基本的には同じ様な構成ですので何度か使用すれば慣れると思います。

 

※弊社では香港法人設立の際に、銀行の法人口座開設もサポートさせて頂いております。

またインターネットバンキングの使用方法に関しましても、日本語で作成した資料をお渡しして操作方法をご指導させて頂いております。