6≫ 中国法人における資本金の考え方

 

中国で法人を設立する際、地域がどこなのか、出資者が誰(中国人or外国人)なのか、何の事業をするのかによって資本金の最低金額が慣習的に設定されています

 

例えば深セン市において卸売り事業では50万元、小売り事業では30万元、メーカーやサービス業では100万元といった最低金額が設定されています。

 

ただしこの金額以上でなければ必ず会社登記出来ないと法律上決められているわけではなく慣習的にこれらの金額になっています。

 

ここで中国での資本金に関する考え方、扱い方に関して説明します。

 

中国法人において発生する費用は資本金額の範囲を超える事はできません。 つまりは30万元の資本金で設立した会社は、売り上げを上げ無い限り30万元以上のお金を使う(経費として落とす)事は出来ません。

 

ゆえに中国で会社を設立する際には“出来るだけ少ない資金で始める”という考え方も大事ですが、同時に初期投資費用および売り上げを上げるまでの当面の運転資金を考慮して資本金額を設定する必要があります。

 

事務所を借りて中国人スタッフを雇うのであれば、事務所家賃(敷金、前払い家賃)、アパート家賃、人件費等の固定費、仕入れ等が必要ならばそれらの変動費、また売掛金の回収時間等を考慮しておく事が重要です。

 

万が一資金ショートを起こした場合には、増資や借入れなどの対策に追われる事になりますが、中国ではその手続きには手間および時間が比較的かかります。とりあえず手持ちの現金を使うという処理(個人からの借り入れ)は出来ません。