3≫ 商品出荷後に客先からのキャンセル連絡

 

とあるメーカーABC社が中国の既存顧客からのリピート注文を受け、客先からの催促もあったため製造納期を出来るだけ縮めるよう進めた。完成後製品を出荷し輸出手続きを進めていたところ、顧客から船の出港時期の延期を要求された。

 

中国側の輸入事前申請の都合と認識し出港指示を待っていたがなかなか連絡が来なかった。その後何度か出港指示を出してもらうよう催促したが返事をはぐらかされていた。

 

業を煮やしたメーカー側は日本から人を派遣し様子を伺ったところ、顧客は急な業績の悪化により設備を購入できなくなったので1年間設備を納入を待ってくれと言われ、実質上のキャンセルとなった。

 

キャンセル料の支払い交渉をしたが、デポジットの支払いを受けていなかったためキャンセル料が取れなかった。

 

対策方法

契約書上では注文時にデポジット(30%)を納めることと記載されていたが、過去の支払いで問題が無かった事、また顧客からの納期短縮の催促があった事から、デポジット支払いの催促を怠っていたためこの様な結果を招いてしまった。

 

実績があり信頼がおける顧客でも、契約内容に関してはお互いに厳守する事。今回のケースではデポジットを早急に支払わない場合、生産停止もやむを得ないとの圧力を顧客にかけるべきであった。